2016年2月、僕は約1年ぶりにニュージーランドを訪れた。
久しぶりのニュージーランドの匂い、空気、空。すべてが懐かしかった。
でもニュージーランドに戻ってくることができて嬉しいはずなのに、気持ちはずっとモヤモヤしていた。
なぜなら、この先何をしていこうか。
何を軸に生きていこうか。
ずっと迷っていたから。
ニュージーランドでの1年4カ月間の生活を経て、どんな生き方をしたいのか。
何を大切にして生きていきたいか。
僕は理解したつもりだった。
でも帰国後、東京のスピードに付いていくことができず、かつての “嫌いな自分”へと戻ってしまっていた。
あれほど自分らしく生きることが大切だと、自分に言い聞かせていたにも関わらず…。
僕はまた「大切なこと」を見失っていた。
会社を辞め、ニュージーランドに飛び出した時から、僕はもうサラリーマンに戻るつもりはまったくなかった。
そりゃ「独立します!起業します!」って宣言すれば、周りから 「すごいね!頑張ってね!」とか言ってもらえるわけだけど、
いざ本気で踏み出そうとするとビビってたわけですよ。借金抱えたくないし、起業してすぐに潰したとか格好悪いし。
だからまずは確実に稼げることからやろう。
リスクの少ないことから始めようと。
まずはネットワークビジネスや転売に手を出してみたり、他には株や不動産投資の勉強会にも参加してみたりした。
ただ、手を出してみたのはいいのだけど、全く情熱が湧いてこない。
そんな中で、逃げるように1年ぶりにニュージーランドに戻ってきた。
だから、久しぶりのNZでも手放しで喜べなかったわけだけど、ニュージーランドの時間がゆっくり流れる中で生活していると、またハッと気付かされた。
「なんで俺、そんなに格好つけてたんだろう?」って。
みんなすごく自然体。
みんなすごく素敵な笑顔をしている。
心が豊かな人がたくさんいる。
幸せそうな人がたくさんいる。
もちろんお金は大事。起業するからにはがっつり稼ぎたい。お金持ちになりたい。
でも「自分が本当に手に入れたいモノ」って何だったっけ?
僕が目指しているのは豊かな人生。幸せな人生。あいつイキイキしてるねって。誰よりも輝いてるねって。
そんな風に言われたい。生きたい。
結局、日本に戻ってからは周りの目を気にして、「他人ベース」で生きていた。
他人からこう見られたい、こうは見られたくないっていう、人の目をずっと気にしながら生きていた。
でも改めて、ここに暮らす人たちの笑顔を見て、自分ってちっぽけだなと。周りの目ばかり気にしててダサいなって。
なんで会社を辞めるのが怖かったのか?
なんで一歩踏み出すのが怖かったのか?
それは全部「他人からどう見られているか」ばかり気にしていたから。
でもね、今言えることは、突き抜けた方がずっと楽。そして何よりも楽しい。
とにかく、自分の純度をあげて突き抜ける。
好きなモノは好き。嫌いなものは嫌い。
そうハッキリすればするほど、自分のド真ん中が見えてくる。そして自分のやりたいことに、どんどん迷いがなくなっていく。
でももし、なかなか一歩踏み出すことができない人に伝えたい。
大切なのは、自分らしく生きること。
自然体で生きること。
とりあえず始めてみようよ。
君が本当にやってみたかったこと。
うまく行くかはわからない。
でも、それでいいじゃない。
自分が思っているほど、他人は自分のこと、 ほとんど気にしていない。
とりあえず一歩踏み出してみよう。
自分らしく、自然体で。
一歩踏み出せば、
あなたを応援してくれる人が、必ず現れる。
あなたを見てくれている人が、必ずいる。
だから、まずは一歩だけ前に。
もう一歩だけ前に。
富松卓哉 | Takuya Tomimatsu
ニュージーランド写真家
【Small is Beautiful 〜小さく美しく生きる〜】をライフテーマとし、必要以上のモノを持たない暮らし、そして”好き”を軸に生きるライフスタイルを追求し続ける写真家。
ニュージーランドで学んだ『Small is Beautiful』という生き方を日本に届け、少しでもポジティブな未来へ繋げることを目標に、写真展や講演会・執筆活動などを行っている。2016年からは日本全国でニュージーランド写真展を開催。現在まで16カ所で開催し、1000名以上を動員する。
現在も毎年2~3ヶ月間をニュージーランドで過ごし、ガイドブックやフォトエッセイの出版に向けて、各地を訪れ、撮影や取材を行っている。また『ニュージーランド・リトリートツアー』をプロデュースするなど、”好き”を軸に活動の幅を広げている。
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