この瞬間をどれほど待ちわびたことかー。2022年5月2日より、ついにニュージーランドへの入国制限が撤廃され、ワクチン摂取+陰性証明があれば隔離なしで入国できるようになりました。

そしてタイトルにある通り、2022年11月よりニュージーランド最長3,000kmのロングトレイルコース『テアラロア』への挑戦を再開します。2020年1月にこの挑戦をスタートさせたものの、3月中頃にニュージーランドがロックダウン。不可抗力とはいえ、クラウドファンディングでは176名もの支援者、そしてたくさんのスポンサーや応援してくれる方々がいる中で、最後までやり遂げらなかったことがすごく悔しくて、苦しくて。いつ再開できるのか先行きが全く見えず、精神的にだいぶ参ってしまい、自暴自棄になった時期もありました。

でもこの3年間があったからこそ、テアラロアにかける想いは より特別なものとなりました。

3年前の自分は精神的にも肉体的にもいっぱいいっぱいでテアラロアを楽しむ余裕がなかったけど、今は違う。この3年間の葛藤・苦しみが、精神的にも 肉体的にも ぼくをずっと強くしてくれたし、出発までの約5カ月間、最高の準備をして、残り1,900kmの旅を思う存分楽しんでこようと思います。

できることはすべてやる。

この3年間を少しだけ振り返りたいと思う。2020年にテアラロアに挑戦した時は、家も仕事もすべて手放した状態でニュージーランドへ渡航。3月に日本へ緊急帰国してからはすべてがゼロからのスタートでした。コロナの影響で今まで活動の軸だった写真展やトークライブ、リトリートを開催することはもちろんできず、撮影の仕事もキャンセルになることもしばしば。仕事を選んでいる余裕なんてなくて、本来であればやりたくない仕事もたくさんやりました。

でもこの3年間 今までとは全く異なる仕事をさせてもらったことによって、今まで知らなかった世界や人たちとも触れる機会があり、多くの経験値を積むことで自分自身の新たな一面を発見することもできたかなと。

そしてニュージーランドとの国境が戻った今、テアラロア再開に向けて急ピッチで資金集めとトレーニングに励んでいるわけですが、「できることはすべてやる」と心に決めてから、新たにプロジェクトをサポートしてくれる仲間やスポンサーが現れたり、ワクワクするお仕事もいただけるようになってきて、いい流れが戻ってきたかのように感じます。

テアラロアの新たなスポンサーとなってくれたストライドラボ横浜店(左はオーナーの須藤さん)

「運はやり切った人にだけ訪れる」

これはガイドブック取材の時、四角大輔さんがぼくにかけてくれた言葉。一度目の挑戦は失敗に終わってしまったし、たくさんの人の期待を裏切ってしまったけど、今はテアラロアの挑戦を最後まで「やり切る」ことに完全にコミットしているし、この挑戦を最大限楽しむために、出発までの約5ヶ月間でできることはすべてやり切ります。

7月からクラウドファンディングに挑戦します

そして テアラロア再開まで5ヶ月となった今、皆さまに1つご報告があります。テアラロア再開に向けて、7月からクラウドファンディングを起ち上げることにしました。

2019年にもクラウドファンディングで資金を募らせていただいたので、今回またクラウドファンディングをやることには正直 大きな躊躇いがありました。でも3年の月日が経った今、多くのアウトドアプロダクトや機材は消耗し、残り1900kmを無事に歩き切るためには新調しなければならないものがたくさんあります。また出発までのトレーニングや帰国後のドキュメンタリー制作、日本全国で上映会やトークイベントを開催するとなると 自己資金だけでは賄えそうにありません。

もちろん批判は覚悟の上。でもテアラロアに挑戦するにあたって、一切妥協したくない。ニュージーランドの美しい写真や映像、そして挑戦することの素晴らしさをたくさんの人にを届けるために、プライドや意地を張っている暇はぼくにはなくて、皆さんからのご支援とご協力を仰がせていただければと思ってます。

テアラロアの挑戦をスタートさせた2020年1月。今振り返るとこの時はまだ精神的にも肉体的にも十分ではなかった。

While there is life, there is hope(命がある限り、希望はある)

ぼくは25歳の時、原因不明の腰痛によって約半年間 歩行不能の状態でした。でも今は 3,000km縦断に挑戦できるまでの身体になれたって考えると、人間の可能性に限界なんてなくて。

挑戦できるって幸せなこと。

人生嫌なことや辛いこともたくさんあるけど、生きていれば必ず希望はあるし、何度だってやり直せる。この挑戦を通して、そんなメッセージを届けられたらと思っています。

ぜひこの挑戦を最後まで見届けていただけたら嬉しいです。引き続き応援よろしくお願い致します。

2022.5.24. トミマツタクヤ

Te ARAROA プロジェクトチーム募集のお知らせ

テアラロア再開に向けて、新たに『TAプロジェクトチーム』を起ち上げることにしました。一緒にプロジェクトを盛り上げてくれる方を募集しています。

  • クラウドファンディングやSNSを一緒にシェア・拡散してくれる方
  • トレーニングの様子を撮影してくれる方(もちろんTAの様子を撮影してくれる方も大歓迎!)
  • 帰国後に上映会やトークイベントのお手伝いをしてくれる方

他にもこんなことができるよ!という方がいましたら、tky15photolife@gmail.com までご連絡ください。ご協力のお礼としてニュージーランドでのご案内だったり、写真撮影などの特典を考えています。どうぞよろしくお願い致します。

トミマツタクヤ

トミマツ タクヤ

ニュージーランド写真家

大学卒業後、大手企業に就職するも会社員生活に馴染めず転職を繰り返す。度重なる体調不良をきっかけに会社員生活に終止符を打ち、2013年 世界一周を夢見てニュージーランドへ初渡航。数ヶ月の滞在予定がニュージーランドのライフスタイルやウェルビーイング(心の豊かさ)に衝撃を受けて、1年4ヶ月もの歳月を過ごす。

帰国後は人生観を大きく変えてくれたニュージーランドの魅力を届けるべく、ニュージーランド写真家として活動を開始。『Small is Beautiful -より小さく より美しく-』をテーマに撮影・表現活動を行う。2015年から過去50回に渡り「写真×音楽×ストーリー」を組み合わせた上映会スタイルの写真展『Small is Beautiful』を日本全国で開催。”写真展示のない写真展” として話題を呼び、延べ5000名以上を動員。自身の人生をも変えたそのメッセージと世界観は多くの人の感動を呼ぶ。

2018年9月にはガイドブック『LOVELY GREEN NEW ZEALAND』を四角大輔氏らと共に出版。2020年1月にはニュージーランドの最長ロングトレイルコース『テ・アラロア』3,000km縦断に挑戦するも、ロックダウンにより1,100km時点で中断(2022年11月より再開予定)。

2020年5月には幸福先進国ニュージーランドに学ぶ「心豊かな生き方=Small is Beautiful」について学び、実践するための オンラインコミュニティ『iti(イティ)』をスタート。日本にいながらもニュージーランドを感じられるような場を作るべく『iti village project』を起ち上げるなど、“Small is Beautiful” の世界観の追求を続けている。

▶︎ SNS:InstagramTwitterFacebookYouTube
▶︎ 撮影用HP:TAKUYA LeNZ Photography

※ プロフィール詳細はこちら