ガイドブック『LOVELY GREEN NEW ZEALAND』取材、ニュージーランド最長3,000kmロングトレイル『テアラロア』縦断など、過去10年以上に渡ってニュージーランドを旅し続けてきた経験を基に作成した、ニュージーランド写真家トミマツタクヤ独断と偏見によるニュージーランドのお勧めスポットランキング。実際に足を運び、心からお勧めできるスポットのみをご紹介!
ニュージーランド最大の都市であり、国際線の玄関口でもあるオークランド。半数近くを海外移住者が占めるグローバルな都市のため、オークランドはニュージーランド国内においてやや特異な街ではあるが、最も人口が多い都市ということもあって中心部にはレベルの高いカフェやレストラン、ショップが集う。
ただ「観光」という点で ”オークランド中心部のみ” だと物足りなさはどうしても否めないが、オークランド周辺にはニュージーランドの真髄を味わえるスポットがたくさんある。西にはビーチタウン Piha(ピハ)、北には食の都 Matakana(マタカナ)、東にはニュージーランド屈指のリゾート地 Waiheke Island(ワイヘキ島)があり、すべて車やフェリーで1時間程度でアクセス可。どこも一度は訪れる価値ありなので、ぜひ足を伸ばしてみて欲しい。
それでは、オークランドのお勧めスポット10選を1位から順に発表していこう。
Auckland お勧めスポットBEST10
1. Matakana Farmers Market
オークランドから北に車で走ること約1時間。そこには「食の都」と称されるMatakana(マタカナ)という街がある。毎週土曜朝に開催されるファーマーズ・マーケットでは、レトロでセンス溢れる空間の中に、豊かな大地で育てられたオーガニック野菜やフルーツ、ハチミツ、新鮮な魚介類たちが並び、地元の人たちの素敵な笑顔が溢れ、まるで映画の世界に入り込んだかのような感覚になれる。またストールと呼ばれる屋台もたくさん出店されているため、ここを訪れる際は朝食は食べずにここで食べ歩きするのがお勧め。さらにここは「ゼロウェイストマーケット」を目標に掲げているなど、エコに対する意識も非常に高い。ニュージーランドでは数々のマーケットを訪れたが、ここ以上に素晴らしいところとはまだ出会ったことがない。ぜひ土曜日の朝に合わせて、ここを訪れてみて欲しい。「本当の豊かさ」とは何か、そんなことを見つめ直すきっかけをくれるニュージーランドNo.1 マーケットだ。
近年ここのマーケットの人気と知名度はどんどん上がっており、土曜朝9時過ぎにはマタカナ周辺はいつも多くの車で大渋滞に。ゆっくりとマーケットを味わいたい方は9時前に到着するように向かうことをお勧めしたい。
2. Karekare Beach
大自然を有する島国ニュージーランドは美しい海に囲まれ、素敵なビーチも数多くある中で、この『Karekare Beach』は他にはない圧倒的なオーラを放っているビーチ。サーフタウンとして人気のPiha(ピハ)から車で20分ほどの距離にあり、ピハビーチも素敵だが個人的にはこちらの方が圧倒的にお勧め。駐車場からビーチまで少し離れているため、車を止めてから15分ほど歩かなければならないものの、その分人も少なく絶景を独り占めできる。特にお勧めの時間帯は夕暮れ時。ここから眺める夕陽は旅のハイライトになること間違いだろう。オークランドのみならず、ニュージーランド全土においてもNo.1 ビーチだ。
3. Waiheke Island
オークランドからフェリーでわずか30分でアクセスできるニュージーランド屈指のリゾート地。起伏に富んだ地形をしているため、小高い丘に登れば至るところから美しい景色を見渡すことができる。また約20もあるワイナリーの質はニュージーランドの中でもトップクラスであり、絶景を眺めながらのワインと食事は至福のひと時。せっかく訪れるならぜひ宿泊して欲しいところだが、オークランドからの日帰りでも十分楽しめる。そして大切なことはここは”リゾート地” だということ。ここを訪れる際はお金はケチらず、贅沢を思いっきり楽しむべし。
4. Little Bird Organics
「オーガニック」「ローフード」「ビーガン」というワードに興味がある人に必ず訪れて欲しいカフェ&レストラン。料理本ベストセラー著者でもあるオーナーのミーガンのこだわり全てが凝縮されたお店で、料理・ドリンク・インテリアのセンスなど全ての点においてニュージーランドでトップクラス。ニュージーランド国内において「オーガニック=おしゃれ」とイメージを変えた先駆者的存在と言っても過言ではなく、最も知名度が高いカフェ&レストランの1つ。クッキーやケーキのテイクアウトもできる。オーガニックやローフード、ビーガンに興味がある人は必ず訪れて欲しい名店だ。
5. GoodFor
ニュージーランドのエコ&サスティナブルの最先端を行く “すべての製品” が量り売り&プラスチックゼロのバルクショップ。お米、パスタ、ナッツ、ドライフルーツなど多種多様な食材、オリーブオイルなどの調味料、その他洗剤なども量り売りで購入できるなど、楽しみながら地球に優しい買い物ができる。現在はAuckland, Wellington, Nelson, Christchurchに店舗を設けるなど、ニュージーランド全土にこのスタイルが着実に浸透してきている。
6. Mercer Bay Loop Walk
オークランド西側にある人気のサーフタウン Pihaエリアにある絶景ハイキングコース。断崖絶壁から見る海原は迫力満点で、スタート地点から奥へと進んでいくと、僕個人のニュージーランドNo.1ビーチである Karekare Beach の雄大な景色を拝むことができる。コースも整備されているため初心者でも気軽に歩くができる(距離は2.2km・約1時間)コース。ここへ来るには車が必要になるが、オークランドに寄る際はぜひPihaエリアまで足を伸ばして見て欲しい。
7. Piha
オークランドから西方面に車で45分。サーフタウンとして人気の街 Piha(ピハ)は、険しい崖に挟まれたドラマティックなビーチはサーフィンのスポットとしても人気があり、特に夏の期間オークランドから多くの人が訪れる。ピハ周辺には2位にランクインした「Karekare Beach」や6位の「Mercer Bay Loop Walk」、そしてWaitakere(ワイタケレ)の原生林など豊かで美しい大自然が広がっており、ぜひ1日かけてゆっくりその大自然を満喫して欲しい。
ピハへ行くにはマイカーかレンタカーが必要だが、ピハ周辺は細い道路やカーブが多いため、運転の際には十分に注意すること。
8. Amano
人気・知名度共にオークランドNo.1 のベーカリー。値段は決して安くはないものの、サワドー* やクロワッサンは絶品で並んででも食べる価値あり。隣にはレストランが併設されており、センス溢れるインテリアの中での食事もお勧めだが、個人的にはまずはベーカリーでぜひパンを食べてみて欲しいところ。午後には売り切れてしまう商品もあるので、足を運ぶ際は朝早くから行くのがお勧めだ。
*サワードー(Sourdough)は、通常のパンのように一般的なイースト菌を使うのではなく、自然発酵させた酵母を使用する。そのため特有の酸味と風味を持っている。
9. Shakespear Regional Park
オークランドから北に車で約50分でアクセスできる絶景スポット。羊と海をバックに散策したり、ビーチで泳いだり、潮干狩りをしたり、様々な楽しみ方ができる公園。周辺には “Cockles” というの貝がたくさん生息しており、1人50個までなら自由に採れるのでぜひ干潮時を狙っていくのがお勧め(めちゃくちゃいい出汁が出る)。午前中にMatakana Farmers Marketへ行き、午後からはここでハイキングや潮干狩り、BBQを楽しんでオークランドに帰るというのが僕の個人的なお勧めルート。
10. Scarecrow
ダウンタウンから徒歩圏内でアクセスできるオーガニックカフェ&レストラン。ここは食事のレベルが非常に高いので、足を運ぶ際はコーヒーだけでなくぜひ料理をオーダーしてみて欲しいところ。Scarecrowのオーナーさんは元々花屋を経営していたということもあり、店内は各テーブルに花が飾っているなどインテリアもお洒落で、中心部でありながら居心地がとてもいいカフェ。オーナー自身がセレクトしたこだわりの調味料や食品も購入できるので、お土産をここで買い揃えるのもお勧めだ。
オークランドお勧めスポット10選 まとめ
独断と偏見による「オークランドお勧めスポット10選」いかがだっただろうか。「オークランドは好きじゃない」という人も多いが、周辺には魅力的なスポットがたくさん点在しており、特にMatakana Farmers Market はニュージーランド国内においてファーマーズ・マーケットの中でも群を抜いて最高のマーケット。入国時、帰国時にはオークランド空港を経由する人は、ぜひうまく時間を活用して訪れてみて欲しい。
- Matakana Farmers Market (ファーマーズマーケット)
- Karekare Beach(絶景スポット)
- Waiheke Island(観光スポット)
- Little Bird Organics(カフェ)
- GoodFor(バルクショップ)
- Mercer Bay Loop Walk(ハイキングコース)
- Piha(観光スポット)
- Amano(ベーカリー)
- Shakespear Regional Park(絶景スポット)
- Scarecrow(カフェ)
またこれらのお勧めに関してはガイドブック『LOVELY GREEN NEW ZEALAND』でも紹介しているので、詳細を知りたい方はぜひ読んでみて欲しい。それではまた。
トミマツ タクヤ
ニュージーランド写真家
大学卒業後、大手企業に就職するも会社員生活に馴染めず転職を繰り返す。度重なる体調不良をきっかけに会社員生活に終止符を打ち、2013年 世界一周を夢見てニュージーランドへ初渡航。数ヶ月の滞在予定がニュージーランドのライフスタイルやウェルビーイング(心の豊かさ)に衝撃を受けて、1年4ヶ月もの歳月を過ごす。
帰国後は人生観を大きく変えてくれたニュージーランドの魅力を届けるべく、ニュージーランド写真家として活動を開始。『Small is Beautiful -より小さく より美しく-』をテーマに撮影・表現活動を行う。2015年から過去50回に渡り「写真×音楽×ストーリー」を組み合わせた上映会スタイルの写真展『Small is Beautiful』を日本全国で開催。”写真展示のない写真展” として話題を呼び、延べ5000名以上を動員。自身の人生をも変えたそのメッセージと世界観は多くの人の感動を呼ぶ。
2018年9月にはガイドブック『LOVELY GREEN NEW ZEALAND』を四角大輔氏らと共に出版。2020年1月にはニュージーランド最長ロングトレイルコース『テ・アラロア』3,000km縦断に挑戦するも、ロックダウンにより1,100km時点で中断。そして3年越しとなる2023年3月24日、ついに3,000kmを踏破。現在は「Youtube登録者1万人を達成したら テアラロアのドキュメンタリー上映会を日本全国で開催する」という新たな目標を掲げ YouTubeでの発信活動をスタート。精力的に発信を続けている。
▶︎ SNS:YouTube|Instagram
▶︎ 著書:ガイドブック『LOVELY GREEN NEW ZEALAND』※ プロフィール詳細はこちら