ガイドブック LOVELY GREEN NEW ZEALAND取材、ニュージーランド最長3,000kmロングトレイル Te ARAROA縦断など、過去10年以上に渡ってニュージーランドを旅し続けてきた経験を基に作成した、ニュージーランド写真家トミマツタクヤ独断と偏見によるニュージーランドのお勧めスポットランキング。実際に足を運び、心からお勧めできるスポットのみをご紹介しています。
「北島で最も好きなエリアは?」と聞かれれば、僕はここノースランド(Northland)地方と答えるだろう。 “Northland” という地名の通り、北島の中でも最も北部に位置するエリアを指す。このエリアには数々の美しいビーチや、このエリアでしか見ることのできないニュージーランド固有の神木 “カウリ(Kauri)” の森など、数多くの魅力的なパワースポットが存在する。
そのノースランドの中でも特にお勧めなのが、最北端『ファーノース(Far North)』と呼ばれるエリア。ここはニュージーランド先住民族マオリ(Maori)にとっての聖地であり、マオリ族との印象的な出会いがたくさんあった。ノースランドは南北に非常に長く伸びている地形なため、すべてを回るには時間がかかるが、時間をかける価値は十分にあるエリア。ぜひファーノースまで足を伸ばして、その大地のエネルギーを実際に感じてみて欲しい。
では、さっそくノースランドのお勧めスポット10選を1位から順に発表していこう。
Northlandエリア お勧めスポットBEST10
1. Discover The Bay
ガイドブック取材では数多くのアクティビティを体験させてもらった中でも3本の指に入るアクティビティがこのパイヒア発、Explore Group Bay of Islands社 のツアー “Discover The Bay” 。船に乗ってベイ・オブ・アイランズ(Bay of Islands)の美しい島々や海の絶景が眺められるだけでなく、船から降りて離島のプライベートビーチを泳いだり、島を散策したり、大自然の風景を見ながらランチを楽しむこともできる。また高確率でイルカと遭遇でき、船から降りて一緒に泳ぐことも可能(残念ながら取材時はイルカと遭遇できず…)。4時間30分という行程があっという間に感じてしまうほど、超充実の内容だった。
2. Cape Reinga
先住民マオリ族の聖地でもあり、ニュージーランド最北端の地 ケープレインガ(Cape Reinga)。ここは実際に足を運んでみると、写真では感じることのできない、どこまでも壮大で神秘的な空間が広がっていた。さらに僕にとってテアラロア3,000kmのスタート地点という特別な思い入れのある場所。ここへのアクセスはパイヒア発の1日バスツアーへの参加がお勧めで、樹齢1000年以上の神木「カウリ(Kauri)」の森を散策したり、90マイルビーチを4WDバスで疾走したり、砂丘をサンドボートで駆け抜けられたりと盛り沢山のアクティビティを体験できる。ただ個人的にはここからスタートするハイキングコース『Te Paki Coastal Track』にもぜひ足を伸ばして欲しいところで、ツアーでは散策する時間が十分に持てないのが悩ましいところ。
3. Te Paki Coastal Track
ニュージーランドの最北端の地 ケープレインガ(Cape Reinga)からスタートする絶景ハイキングコース。テアラロア3,000kmの初日でありながら、北島ではNo.1の景観。まるで “地球の鼓動” を感じられるような圧倒的なパワーに魂は震えっぱなしで、あまりに感動的な1日だった。ここを訪れる人のほとんどがツアー参加者のため、ケープレインガの灯台を見て終わってしまうが、ぜひ片道10分だでいいので『Te Paki Coastal Track』にも足を伸ばしてみて欲しい(その場合はレンタカー、もしくはマイカーが必須)。その圧巻の景色とパワーにに誰もが圧倒されるはずだ。
4. Mangawhai Cliffs Walk
”Cliff” とは「絶壁」や「断崖」を意味するように、マンガファイ地方の断崖からノースランドの美しい海原を見渡しながら散策できるハイキングコース。ビーチから丘の上に登る1か所のみ勾配が厳しいところがあるものの、コースは整備されているため初心者でも十分に歩くことができる。こちらもニュージーランド最長3,000kmロングトレイル『テアラロア』の一部に組み込まれており、ノースランド地方において3本の指に入るハイキングコース。Te Paki Coastal Track、Te Whara Track とここの3つがノースランドのハイキングコースでは特に景観が素晴らしかった。
5. 90 mile Beach
ノースランド地方の最も北部に位置し、マオリの聖地として知られる “Far North” において象徴的存在である90マイルビーチ。ビーチそのものが国道の一部となっており、マイカーであればドライブすることができる(ただしレンタカーでのドライブは禁止されている)。もしマイカーがない場合はパイヒアやカイタイアから出ているバスツアーに参加すると、ビーチ上をドライブで駆け抜けることができる。どこまでも永遠と伸びる全長88kmのビーチは実際に体験してみないとその壮大さはわからない。また90マイルビーチのすぐ近くには “Giant Sand Dunes” と呼ばれる砂丘があり、ボディボードを楽しめる。
6. Cottle Hill Creek
ノースランド北部の街ケリケリ(Kerikeri)にあるグランピング施設。ここは池に浮かぶ水上コテージに宿泊できるというユニークな宿泊施設で、また完全オフグリッド* のため環境に与えるダメージは限りなくゼロに近い。雄大な自然と、それを守るための工夫をしている環境保全大国ニュージーランドならでは宿泊体験を楽しめる。
*「完全オフグリッド」とは電力と水道を自給し、下水を自己処理するスタイルのこと。
7. Te Whara Track
ニュージーランドには海を美しく眺められるトレイルがたくさんあるが、ここTe Whara Track は海と大地の両方の絶景が眺められるハイキングコース。全体的に急坂が続くためそれなりに体力は必要だが、コースは整備されているので難易度はそれほど高くはない。最後頂上付近はかなり急勾配になるので登る際には注意が必要だが、頂上からの景色はノースランド地方でTOP3に入る。
8. Waipoua Kauri Forest
パワースポット好きに最もお勧めしたいのがこのワイポウアの森。このエリアでしか見ることのできないニュージーランド固有の木 “Kauri(カウリ)” の森の中で、ここは最大規模の原生林が残っており、樹齢は推定約2000年、森の神として親しまれているニュージーランド最大のカウリ『Tane Mahuta(タネ・マフタ)』もこの一帯で見ることができる。
* ニュージーランドにとってカウリは文化遺産の1つだが「立ち枯れ病」により絶滅の危機にさらされているため、周辺を訪れる際はカウリ保護対策のガイドラインを守るようにお願いします。
9. Chalet Romantica
パイヒアに宿泊する時に最もお勧めしたい宿泊施設がここ “Chalet Romantica”。部屋はとても可愛らしいデザインで、小高い丘にある部屋からはベイ・オブ・アイランズの海を見渡すことができる。そしてここの最大の魅力はノースランド地方で採れた新鮮なフルーツ盛り沢山の朝食。その豪華さには誰もが感動するはず。オーナー夫婦のホスピタリティは最高で、また宿泊したいと心から思える宿泊施設だった。
10. Bennetts of Mangawhai Chocolate Shop & Factory
実は一人当たりのアイスクリームの消費量が世界一という甘党大国(?)ニュージーランド。アイスクリームだけでなく至るところにチョコレート工場があるのだが、ここはその中でもお気に入りのチョコレートブランド。今までニュージーランドでは数々のチョコレートを食べてきたが、ここのフィジョア(Fejoa)*入りのチョコレートは今まで食べた中でも最高レベルに絶品。ショップにはお洒落なカフェやアパレル、コスメショップなども併設されており、お土産を購入するのにもお勧めだ。
* フィジョアとはニュージーランドで庭木や公園樹としても人気がある果物の1つで、秋(4〜5月頃)になると、ニュージーランドのどこに行っても売っている定番中の定番フルーツ。
ノースランドお勧めスポット10選 まとめ
独断と偏見による「ノースランドのお勧めスポット10選」いかがだっただろうか。ノースランドは南北に非常に長く伸びている地形なため すべてを回るには時間がかかるが、数多くの魅力的なパワースポットが存在するエリア。ぜひ実際に訪れて、大地のエネルギーを実際に感じてみて欲しい。
- Discover The Bay(アクティビティ)
- Cape Reinga(絶景スポット)
- Te Paki Coastal Track(ハイキングコース)
- Mangawhai Cliffs
- Walk(ハイキングコース)
- 90 mile Beach(観光スポット)
- Cottle Hill Creek(宿泊施設)
- Te Whara Track(ハイキングコース)
- Waipoua Kauri Forest(観光スポット)
- Chalet Romantica(宿泊施設)
- Bennetts of Mangawhai Chocolate Shop & Factory(ショップ)
またこれらのお勧めに関してはガイドブック『LOVELY GREEN NEW ZEALAND』でも紹介しているので、詳細を知りたい方はぜひ読んでみて欲しい。それではまた。
トミマツ タクヤ
ニュージーランド写真家
大学卒業後、大手企業に就職するも会社員生活に馴染めず転職を繰り返す。度重なる体調不良をきっかけに会社員生活に終止符を打ち、2013年 世界一周を夢見てニュージーランドへ初渡航。数ヶ月の滞在予定がニュージーランドのライフスタイルやウェルビーイング(心の豊かさ)に衝撃を受けて、1年4ヶ月もの歳月を過ごす。
帰国後は人生観を大きく変えてくれたニュージーランドの魅力を届けるべく、ニュージーランド写真家として活動を開始。『Small is Beautiful -より小さく より美しく-』をテーマに撮影・表現活動を行う。2015年から過去50回に渡り「写真×音楽×ストーリー」を組み合わせた上映会スタイルの写真展『Small is Beautiful』を日本全国で開催。”写真展示のない写真展” として話題を呼び、延べ5000名以上を動員。自身の人生をも変えたそのメッセージと世界観は多くの人の感動を呼ぶ。
2018年9月にはガイドブック『LOVELY GREEN NEW ZEALAND』を四角大輔氏らと共に出版。2020年1月にはニュージーランド最長ロングトレイルコース『テ・アラロア』3,000km縦断に挑戦するも、ロックダウンにより1,100km時点で中断。そして3年越しとなる2023年3月24日、ついに3,000kmを踏破。現在は「Youtube登録者1万人を達成したら テアラロアのドキュメンタリー上映会を日本全国で開催する」という新たな目標を掲げ YouTubeでの発信活動をスタート。精力的に発信を続けている。
▶︎ SNS:YouTube|Instagram
▶︎ 著書:ガイドブック『LOVELY GREEN NEW ZEALAND』※ プロフィール詳細はこちら